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がん保険

「がん保険は必要」と私が言い切る理由

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働き盛りのうちにがんにかかって大変な思いをしている人は、決して少なくありません。そんな時に備えて十分な治療費を貯蓄できていないのであれば、がん保険に加入して備えるのがベストです。この記事では、がん保険がなぜ必要なのかという点について詳しく解説します。

がんにかかった芸能人はたくさんいる

がんという病気はもはや、国民病です。

今は2人に1人がかかり、3人に1人ががんを原因として死亡する時代です。

自分には関係ないと思っている人の方が多いでしょうが、あなたがかからなくても、あなたの周りにいる人、特に両親がかかる可能性はとても高いです。

私は日々保険のことを考えているので、芸能人のがん報道には嫌でも意識が向かうのですが、最近のケースでぱっと思いつくだけでもこれだけたくさん出てきます。

  • 小林麻央さん:乳がん
  • 宮迫博之さん:胃がん
  • つんくさん:喉頭がん
  • 大塚範一アナウンサー:白血病
  • 川島なお美さん:肝内胆管がん
  • 樹木希林さん:乳がん
  • やしきたかじんさん:食道がん
  • 今井雅之さん:大腸がん

20代、30代は少なくても、40歳を超えれば決して珍しくないと言えます。

これだけの報道があるにもかかわらず、多くの人は他人ごとだと思っているようです。あなたはどうですか?

今の時代、がんになったらどうするかということを考えておくことは、全ての人にとって必要なのです。

がんにかかる確率

では、がんにかかる確率はデータ上どのくらいなのでしょうか。次の表をご覧ください。

現在年齢別がん罹患リスク2011男性

現在年齢別がん罹患リスク22011女性

(いずれもがん対策情報センター「がん情報サービス」よりデータを引用)

この値は国立がん研究センターの「がん情報サービス」というサイトに掲載されているものです。データは2011年のものなので少々古いですが、大枠をつかむ上では問題ないと思います。

表の見方を簡単に説明しておきますと、例えば現時点で40歳の男性が10年以内にがんにかかる確率は2%、20年以内は7%ということです。つまり、言い換えれば40代でがんにかかる確率が2%で、50代でかかる確率は7%から2%を引いて5%、ということになるわけです。

40代ならまだ確率は低いですが、50代になると20人に1人ですから決してあり得ないことではないでしょう。

あと、表の右端にある数字も重要です。生涯でがんにかかる確率は男性が63%で、女性は46%です。ちなみに2005年のデータでは男性54%、女性は41%でした。わずか6年でこれだけ増加しています。これでも人ごとなんですか?

がんのお金のかかり方

がん保険を選ぶうえではまず、がんになるとどんなお金のかかり方をするのかということを知る必要があります。高額療養費制度があるから大丈夫と言う人も多くいますが、それは半分正しくて、半分は間違えています。ここではその点について解説します。

がんの治療で実際にかかった費用のデータ

アフラックが2011年にとったアンケートで、実際にがんの治療にいくらかかったかというデータがあります。

これを見れば一目瞭然ですが、200万円程度までで実に約90%が収まっています。

また、50万円程度と100万円程度で合わせて6割です。これなら貯蓄でも対応できるという方が多いのではないでしょうか。

しかし、300万円以上かかっている人も10%程度はいるわけです。こうしたときにも備えられる方が安心と言えます。

お金のかかり方のパターン

普通の病気とあまり変わらない場合

高額療養費制度が使える

がんも初期で発見されれば、入院治療が必要なごく普通の病気(盲腸など)と費用面ではそう変わりません。

なぜなら、治療が健康保険の使える範囲内で終わるからです。がんの治療法は日々進歩していますし、健康保険が使える治療法も増えています。

治療が健康保険の使える範囲で終われば、高額療養費制度が使えます。そのため、普通の人が負担できないような治療費にはなりませんので、保険でなければ備えられないような事態にはなりません。

林家木久扇師匠のケース

笑点でおなじみの林家木久扇師匠は2014年に喉頭がんにかかりました。ちなみにこれが2度めのがん罹患です。

がんが見つかった時のステージはⅡでした(ステージは4段階あります)。医師より手術と放射線治療のどちらが良いかと尋ねられ、放射線治療を選択しています。

放射線治療は一般的に通院で行われ、およそ20回から30回くらいの回数が必要です。林家木久扇師匠の場合、詳細は分かりませんが、おそらく入院しても診断初期に数日で済んだのではないかと思います。

気になる治療費は、なんと1回3,200円。この金額は健康保険を使った自己負担分でしょうが、木久扇師匠の場合はきっと「現役並み所得者」でしょうから、1割ではなく3割負担の可能性が高いです。

そうすると、仮に通院回数が20回とした場合、3,200円×20回=約6万円ですよね。診断初期に入院があったとしても、治療にかかった費用の総額は知れているのではないでしょうか。1割負担ならもっと安くなるわけです。

治療法が複数あって、よりラクに治せる方法を使いたい場合

たとえば、「ダビンチ」という手術支援ロボットがあります。ダビンチを使った手術は、現在はかなり多くの症状で健康保険が使えるようになっています。

しかし、以前は健康保険が使えませんでしたので、こちらを使う場合は自費でした。

前立腺がんの手術でダビンチを使った場合、以前は168万円の費用がかかりました。
医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院ウェブサイト

ダビンチを使うと出血量が少ない、傷口が小さい、入院期間が短いなど、普通の開腹手術よりも比べてメリットが大きいのですが、こうした治療法を自らの意思で選択すると、費用がそれなりにかかることになります。

白血病のように長期入院が必要な場合

白血病は長期入院をすることが多い病気です。

治療については健康保険が使えますが、骨髄移植を受ける場合、ドナーが国内で見つからず、骨髄バンクを通じて海外で探すとなると、かなり高額な負担がかかることがあります。

また、長期入院が必要なので、仕事をやめざるを得ないという状況に追い込まれる可能性があります。

会社を辞めなくてよかったとしても、休んでいる間の収入が減るという問題もあります。会社員なら傷病手当金による補填がありますが、自営業の場合は自分がいないと回らない仕事の場合、収入がゼロになりかねません。

白血病は体験記を読めば分かりますが、本当に大変です。長期間の入院が必要とわかった時、まとまったお金ががん保険からもらえたら、気持ち的にかなり違うのではないかと思います。

乳がんの場合

乳がんの治療では乳房を温存するか切除するか、選択をする必要が生じます。そして、切除した場合は再建を希望する人が多いようです。

タレント・北斗晶さんのブログに、その心理が書いてありました。

[右乳房全摘出]を先生から告げられた時、あまりの恐怖とショックに初めて自分の事なんだと…泣きました。
なんとか乳房を全摘出せず、癌だけを取り除く事は出来ないのか?
せめて乳頭だけでも残せないか?
48歳と言っても、私だって女です。
胸を全て取る事の恐怖。普通にあるのが当たり前だった胸が乳頭までも全てなくなる。
直ぐには、主治医の先生に[分かりました!胸を全部取ってください。]とは言えませんでした。
これは当たり前だけど、女性なら40才だろうが50才だろうが60才だろうが、胸がなくなる事を直ぐに理解して即答できる人なんていないでしょう。

乳房再建は色々な方法があり、健康保険が使えるものもあるのですが、きれいに再建したい場合、健康保険が使えないものになってしまうようです。そうすると、100万円くらいの費用がかかることがあります。

また乳がんになるのはほとんど女性ですが、治療の影響で髪の毛がなくなった時、かつら(ウィッグ)を使うことが多いです。かつらもしっかりしたものだと結構、高いです。

あと、乳がんは一連の治療が終わっても、2年~5年ほどホルモン療法が必要になるケースが多いです。ですのでその間の費用もかかります。色々と予想外のお金がかかるのです。

ステージが進んでおり、様々な選択肢を試したい場合

がんが進行してから発見された場合、健康保険が使える通常の治療法では治る見込みがない場合があります。

そんな時に患者はどうするかと言うと、あらゆる選択肢を試そうとするのです。先日亡くなった小林麻央さんのケースでもそうでした。

「それから約1年4ヶ月、麻央さんは海老蔵に連れられてさまざまな治療法を試した。最先端治療からスピリチュアルな治療まで、ありとあらゆる方法を模索しました。」

(「女性自身」2017年7月18日号より引用)

正確な数字は分かりませんが、一説には1億円くらいの費用をかけたとの話もありました(ただし、差額ベッド代が一泊約5万円くらいとのことなので、治療費だけならもっと安いでしょう)。

ここまでお金をかけられる家庭はあまりないと思いますが、若いうちに末期がんと診断された場合、多少あやしくてもあらゆる選択肢を試したいと思う心理を理解しておいてください。

そして、選択肢を増やすにはお金があった方が良いということです。国内未承認の抗がん剤を海外から輸入して使うケースもあります。

以上の話をふまえたがん保険の選び方については以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

まとめ

繰り返しになりますが、特に若いうちに末期のがんになった場合、あらゆる手段を使って治したいと考えるものです。その際は、それなりのお金がかかることになります。

そのお金を貯蓄から支払うことができたり、いざという時は自宅を売ってでも工面するつもりがあるなら、がん保険は必要ないです。

でも、それが難しいのであれば、貯蓄ができるまでの間、保険で備えるのが1つの有効な手段です。これががん保険に加入する意味です。

若いうちにがんにかかった人は「まさか私が」と思うものです。そのまさかになり、普通の治療では治すのが困難になった時のため、がん保険は入っておくことをおすすめします。

  • この記事を書いた人

横山 拓哉(FPライター&ブロガー)

FP(ファイナンシャルプランナー)として保険屋をしていましたが、医療保険不要論に悩まされ、1本も保険を販売することなく1年で辞めました。プロフィールや料金表(ライター)はこちらに掲載しています。

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