40代・50代の男性はさっさと風しんの予防接種(抗体検査)に行くべき

2018年から2019年にかけて風しんが流行しており、40代・50代の男性の多くが風しんの予防接種を受けるべきと言われています。

すでに対象の人には無料クーポンが届いているはずですが、今ひとつ、先天性風疹症候群のことや予防接種の必要性について十分に理解できていないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では主に以下のような人を想定し、なぜ予防接種が必要なのか解説します。

  • 40代・50代の男性にとって、風しんの予防接種がなぜ必要なのか知りたい人
  • 何歳くらいの人が予防接種を必要としているか知りたい人
  • いつまでに、どうすれば良いか知りたい人

風しんの発症数と感染の多い地域

2018年の夏頃から風しんの流行が始まり、2019年は第27週の時点で約2000人が感染しています。


引用元:風疹 発生動向調査|NIID 国立感染症研究所

2019年における週ごとの感染者数は以下のとおりで、やや減少傾向にあるようです。


引用元:風疹 発生動向調査|NIID 国立感染症研究所

都道府県別でみると、明らかに多いのが東京都と埼玉・千葉・神奈川、次いで大阪・福岡・愛知となっています。人口が集中しているところに多いのが一目瞭然ですね。


引用元:風疹 発生動向調査|NIID 国立感染症研究所

2012年から2013年にかけても大流行しており、そのときも今と同じようにマスコミで報道されていました(2013年は右軸の値なので注意してください)。


引用元:風疹 発生動向調査|NIID 国立感染症研究所

当時いろいろと調べた結果、私は予防接種が必要だと判断し、予防接種が受けられる医療機関を自分で調べて自費で受けたというわけです。

そのとき、最初の診療所に対して電話で「風しんの予防接種は受けられますか?」という質問をしたら、あたかも「ハァ? コイツ何言ってんだ?」とでも言わんばかりの返答でした。

2件目の診療所にはワクチン(風しん・麻しん混合ワクチン)もあったので予防接種を受けられましたが、実際に注射をした女性医師が怪訝な表情をしていたのが今でも忘れられません。

当時の症例数は今よりもかなり多く、内科の医師なら知らないというのは少々勉強不足だったのではないかと思います。

2018年11月に抗体検査を受けて抗体価を調べたところ、私の抗体価は以下の画像で示したとおり「256倍」という結果でした。

風しんの抗体検査の結果(HI法)

抗体価の計測方法は2種類あるようで、私のときはHI法という方法です。このほかにEIA法というものもあります。

HI法による抗体価の判断基準は以下のとおりです。私の場合は2013年頃に受けた予防接種の効果なのか、全く問題なかったようです。

  • 8倍未満・・・免疫を保有していないため、風しん含有ワクチンの接種を推奨します。
  • 8倍・16倍・・・過去の感染や予防接種により風しんの免疫があり、風しんの発症や重症化を予防できると考えられます。確実な予防のため、風しん含有ワクチンの接種を希望される方は、かかりつけ医等と接種についてよく御相談されたい。(より確実に予防を行う必要がない人)
  • 32倍以上・・・風しんの感染予防に十分な免疫を保有していると考えられます。風しん含有ワクチンの接種は、基本的に必要ありません。

引用元:予防接種が推奨される風しん抗体価について(HI法)|厚生労働省を一部加工

40代・50代の男性に風しんの予防接種はなぜ必要か

1962年4月2日から1979年4月1日生まれの男性(40歳~57歳)は、公的な風しんの予防接種を受ける機会がなかったため、抗体保有率が他の世代と比べて低くなっています。


引用元:風しんに関する追加的対策|厚生労働省

低いといっても約80%の人には抗体があるので、十分な抗体を保有していないのは5人に1人の確率ではありますが、風しんは飛沫感染をするため感染力が強く、流行することがあるので5人に1人といっても多いのかもしれません。

私は医療関係者ではないので例えとして最適な表現かどうかはわかりませんが、広がり方についてはインフルエンザのようなイメージでとらえておけば良いのではないでしょうか。

先天性風しん症候群は、母親から胎児に感染することで発症するので母親の感染を防ぐことが必要ですが、妊婦はワクチンを接種することができないため、特に妊婦の周囲にいる人は十分な抗体を保有していることが大事です。

妊娠早期(12週頃までが多く、20週を過ぎるとほとんどなくなる)の妊婦が風しんに感染し、胎児が先天性風しん症候群を発症すると、生まれたときに以下のような症状が出て後遺症が残るようです。

白内障、先天性心疾患、難聴であるが、その他先天性緑内障、色素性網膜症、紫斑、脾腫、小頭症、精神発達遅滞、髄膜脳炎、骨のX線透過性所見、生後24時間以内に出現する黄疸など

引用元:先天性風しん症候群|厚生労働省

アメリカでは妊婦の一部に日本への渡航を自粛するよう求めているらしいです。それくらいの話なのです。

大人が感染しても全く症状がないか軽症で済んでしまうことが大半で、感染していても自覚症状がないため、マスコミでなぜ報道されているのかピンと来ないという人もいるでしょうが、以上のようなことが理由です。

予防接種を受けることで、1回で95%、2回で99%の人が十分な抗体を得ることができます。3回以上受けても問題ないようなので、抗体検査を受ける時間が取れないなら過去の接種歴にかかわらず、検査なしで接種を受けても良いということです。
参考:コウノドリ先生の風疹講座 荻田和秀先生に訊く風疹の話|ほぼ日刊イトイ新聞

おわりに

今回の記事は、私が予防接種を受けた2013年の当時、知りたかったことをまとめたにすぎません。

今になってまた、この問題がクローズアップされるとは予想していませんでしたが、今回は以前よりもしっかりと対策がなされています。当事者の方々の活動が厚生労働省を動かしたというところでしょうか。

抗体検査を受けるときに医師に尋ねたところ、予防接種のコストが高いことが原因であまり積極的に厚生労働省が対応できなかったのではないかということでした。

個人的な所感ですが、無料クーポンを送って自発的な検査や予防接種をうながすだけでは抗体保有率はあまり上がらないと思います。

会社の健康診断などに組み込んで半ば強制的に予防接種を受けさせないと、大幅な改善は難しいのではないでしょうか。

参考:
風疹ワクチン、40~57歳男性に無料接種 なぜ必要|NIKKEI STYLE
風疹、39~56歳の男性に無料接種…抗体検査も無料化、来年から3年|ヨミドクター