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【販売終了】医療保険・楽天生命ロングが割安な理由

更新日:

※楽天生命ロングは、2018年3月31日をもって新規の受付を終了しました。

「楽天生命ロング」は、短期入院を一切保障せず、60日を超える長期の入院のみを保障するというユニークな保険です。この保険が加入するに値するものかどうか検討してみました。

楽天生命ロングの特徴

楽天生命「ロング」は、60日を超える長期入院のみを保障するというユニークな医療保険です。
楽天生命「ロング」

「日帰り入院から保障します!」という医療保険が当たり前の中で、60日を超えないと保障しない医療保険というのは他に聞いたことがありません。

そのため、例えば90日入院した場合は、61日目~90日目までの入院給付金をもらえるのです。この場合、1日あたり1万円なので、もらえる入院給付金は30万円です。90万円ではないのでご注意ください。

逆に言えば「盲腸で4日入院した」とか「腸閉塞で2週間入院した」という場合は、全く給付金を受け取れないということです。

また、通算で1095日(3年分)まで保障してくれるだけでなく、1入院の保障日数も同じです。

普通の医療保険だと、通算で730日とか1095日の保障があっても、1入院については60日とか120日までと制限があることがほとんどです。

そのため、本当にダメージの大きい長期入院の時は今ひとつ機能しない、という弱点を持っています。

これを補う商品が、楽天生命ロングなのです。

普通の医療保険でも、1入院あたりの保障日数を長くすることができるものがありますが、保険料が高くて割に合わないと感じるものが多かったです。

しかし、楽天生命ロングの場合、保険料は30歳の男性で月1,590円、女性で月1,600円です。保険料はずっと支払う必要がありますが、これで終身保障となっているので、なかなかお手頃な印象があります。

楽天生命ロングが割安な理由

ところで、短期の入院は、保険で備える必要性は全くないと言っていいです。

なぜかと言いますと、高額療養費制度があるため、短期入院の場合は費用総額がそれほど高くならず、貯蓄で十分、対応することができるからです。

仮に急性心筋梗塞のような重い病気で入院し、医療費(病院ベース)が200万円ほど発生したとしましょう。

この場合、一般的な収入の人(70歳未満)が負担する費用は3割の60万円ではありません。次のように計算します。

80,100円+(2,000,000円-267,000円)×1%=97,430円

この計算式が意味するところは、病院ベースの医療費のうち、267,000円までは3割負担、それを超える分はわずか1%の負担でいいですよ、ということです。80,100円というのは267,000円の3割です。

差額ベッド代のかかる部屋に入ったとしても、せいぜいかかる費用は20万円くらいでしょう。

急性心筋梗塞は命にかかわる重い病気ですが、入院期間は2週間程度とそう長くはありません。医療費の総額も高いのですが、私たちが負担する金額は腸閉塞の場合とたいして変わらないのです。

こうした入院は生涯でそう何度もするものではありません。

そのため、もし明日、急に入院することになったとして、10万円~20万円くらいのお金を用意することができないという状況でもない限り、医療保険でないと備えられないわけではないことは、分かって頂けたでしょうか。

楽天生命「ロング」は、短期入院は貯蓄で備え、長期入院は保険で備えるというコンセプトで開発された商品ではないかと思います。

保険は保険会社という運営者がいる以上、当然、それなりのコストがかかっています。短期の入院まで保険で備えようとすると、そのコストが上乗せされて請求されるわけです。

長期入院だけロングで備えるというのは、このムダを省いていると言えます。

保険料が割安に感じるのは、ひょっとしたらそのあたりが理由なのかもしれません。

長期入院なんてあるの?

長期入院の場合、収入が減ることも考えると、負担の総額はそれなりになってきます。

でも、国の医療政策で入院期間が短期化されているのに、長期入院なんてあるの?と思う方もいるでしょうが、長期入院がなくなったわけではありません。

脳卒中や認知症、統合失調症などの精神疾患、白血病など、色々と入院期間が長い病気が実際にはあります。

あと、忘れがちなのがケガの場合です。大きな事故で骨折したような場合、半年くらい入院することはあり得る話です。

あるデータによりますと、大腿骨頚部(腰と太ももをつなぐところ)骨折手術患者の平均在院日数は44日で、最短は14日、最長は115日とのことです。

報道されることもなく、あまり聞かないというだけで、実際に長期入院していることはあるのです。

転院した場合はどうなる?

転院したとしても、退院してから再入院までの期間が180日以上、空いていない限りは入院給付金の支給対象となります。

楽天生命約款から引用)

これは、普通の医療保険でも1入院として扱われる入院なので、当然と言えば当然です。

最初の入院が80日なので60日を超えています。ですので61日目から支給対象になります。次の入院までの期間が90日なのでそれも同じ入院として扱われ、結果として50日分の入院給付金がもらえるのです。

ただし、このように退院 → 再入院を繰り返している場合、最初の入院が60日未満だと、合計で60日を超えていても入院給付金の支給対象になりません。

「入院」の定義に当てはまらないものに注意

一口に「入院」と言っても、様々なものがあります。

入院とは、医師による治療が必要であり、かつ自宅等での治療が困難なため、所定の病院または診療所に入り、常に医師の管理下において治療に専念することをいいます。どこの保険会社でもこの定義は同じです。

これに当てはまらないものは、検査のための入院とか美容整形のための入院、行き場のない高齢者を預かる社会的入院、リハビリ施設(病院ではなく)での入院などです。これらの入院では普通の医療保険でも、入院給付金は受け取れないです。

そのため、こうした長期入院をしたとしても入院給付金を受け取れないことがありますので、その点は注意しておいてください。

脳卒中の場合、リハビリで半年以上の入院をすることはあり得る話ですが、リハビリ病院ではなくリハビリ施設で入院している場合、おそらく入院給付金の対象にはならないと思います。不安な方は直接、保険会社に問い合わせて確認してください。

まとめ

長期入院なんて滅多にないから、こんな医療保険は不要だと思う人もいるのではないでしょうか。

しかし、火災保険を考えてみれば分かると思いますが、火災が起こる可能性は低くても、もし起こってしまったら大変だから保険に入っているわけですよね。

20代とか30代の若いうちにがんにかかるようなケースも同様で、そうした方々は異口同音に「まさか私が」と言います。長期入院というのもその類ではないかと私は思っています。

楽天生命ロングは保険料もそれほど高くないので、私は検討に値すると感じました。

興味を持ったのなら、この機会に検討してみてください!

  • この記事を書いた人

横山 拓哉(FPライター&ブロガー)

FP(ファイナンシャルプランナー)として保険屋をしていましたが、医療保険不要論に悩まされ、1本も保険を販売することなく1年で辞めました。プロフィールや料金表(ライター)はこちらに掲載しています。

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