TSマーク保険をおすすめしない理由

多くの自転車向け保険を比較してきましたが、TSマークだけはおすすめする理由が見当たりません。加入して安心していると、いざというときに期待した保険金が受け取れなくて困る可能性が高いと考えています。この記事ではその理由を説明します。

TSマーク保険とはどんな保険?

TSマーク保険とは、公益財団法人・日本交通管理技術協会が販売する自転車保険です。

商品名(愛称/正式名称)TSマーク付帯保険
保険会社名三井住友海上火災保険株式会社
公式サイト
商品の種類・青色TSマーク
・赤色TSマーク
個人賠償責任保険
(保険金額)・青色 1,000万円
・赤色 1億円
(示談代行)不明
ケガの補償
(死亡・後遺障害)あり
(入院補償)あり
(通院補償)なし
保険料の目安(本人型)自転車の整備代金に含まれる
盗難保険の有無なし
ロードサービスなし

この保険は自転車の整備を行っているところでしか加入できません。保険料は整備代金として支払うことになるため、定期的に自転車の整備を受けて安全性を維持しつつ、いざというときの補償も得られるということで、うまくできた仕組みのように見えます。

しかし、この保険はかなり大きな事故のときしか役立たないです。

自転車保険に加入する場合、この保険だけはやめましょう。なぜならこの保険は、保険金を支払う意思がないとしか思えないからです。 ※あくまで個人の感想です

TSマーク保険のもの足りない点

賠償責任保険は重度の後遺障害以上のときだけ

賠償責任補償についてはリーフレットにおいて、以下のように記載されています。

TSマークが貼付された自転車に搭乗中の人が第三者に死亡又は自賠法で定める重度後遺障害(1~7級)を負わせたことにより、法律上の損害賠償責任を負担した場合

つまり、普通にケガをさせただけでは保険金はおりません。事故の相手が死亡するか、重度の後遺障害を負うような大ケガでなければダメなのです。

一応、被害者見舞金として10万円の支払いがありますが(赤色TSマークのみ)、これも入院15日以上のときだけです。重度の後遺障害を負うようなレベルでなくても、大ケガなら治療費だけでなく休業損害や慰謝料などかなりの高額な示談金を請求される可能性があります。そんなときに保険からお金がまったくもらえなかったらどうでしょうか。

また、当然ながら事故の相手が人でなければダメで、モノを壊した場合についての保険金は支払われません。一般的な個人賠償責任保険ならその両方が対象です。

15日以上入院しないと傷害保険金も受け取れない

さらに、あくまで「自転車に搭乗中の人が」という主語がついています。普通の自転車保険についている個人賠償責任保険は契約者本人だけでなく家族全員が対象ですし、自転車と無関係の事故も対象になります(au損保のBycleのように、明示したうえで交通事故に限るタイプでない限り)。ここまで限定する賠償責任保険はおそらくありません。

また、傷害補償については次のように記載されています。

TSマークが貼付された自転車に搭乗中の人(同乗者も含む)が国内の事故により、事故の日から180日以内に死亡又は自賠法で定める重度後遺障害(1~4級)を被った場合及び入院15日以上の傷害を被った場合

こちらも同様ですが、最低でも入院15日以上のケガでないと保険金はもらえません。骨折してギブスをしていようが何しようが、入院が15日以上でないとダメなのです。しかも、青色TSマークだったら保険金はわずか1万円です。小学生のお年玉レベルです。

以上から、かなり大きな事故のとき以外は期待した保険金を受け取れないと考えています。

TSマーク保険の保険料は店により異なる

TSマーク付帯保険は整備料金として支払うため、自転車店によって料金が異なっています。いくつか例を挙げておきます。

イオンバイク・・・点検料込みで1年間2,000円(赤色TSマーク)

オリンピック(ホームセンター)・・・点検料込みで年間1,500円(赤色TSマーク)

サイクルベースあさひ・・・整備料金や盗難補償込みで3年間3,000円(青色TSマーク。保険料相当額は1,000円で、継続に年間500円かかります)。

なお、TSマークには青色と赤色の2種類がありますが、両方を扱っている店はないようです。

おわりに

TSマーク保険は保険として十分な機能を果たすケースがかなり限られるので、自転車保険を選ぶなら、まずTSマーク保険だけは除外してください。

おすすめできる自転車保険については以下の記事でまとめていますので、こちらをご覧ください。
おすすめの自転車保険・5選【2018年】